Dify(ディファイ)
評価のまとめ
| 本 | カテゴリ・項目 | ★ |
|---|---|---|
| 本編 最新AIツール大全 | AIエージェント | |
| 開発編 アプリ開発者向けAIツール大全 | ノーコード型AIアプリビルダー |
★が違うのは、どちらかが間違っているからではありません。『使う人』と『作る人』で、見るところが違うからです。
本編の★は筆者の個人的なオススメ度、開発編の★は世間の評判をもとにした評価です。2つを平均した点数は作っていません。 ★の付け方
本編 最新AIツール大全/AIエージェント(Chapter 3)
Dify (AIエージェント)
料金
- Sandbox:無料。ずっと無料で使えるお試し枠で、200メッセージ分のクレジット、アプリ5個、読み込ませる資料50件まで。
- Professional:月59ドル。クレジット5,000/月、メンバー3人、アプリ50個、資料500件。
- Team:月159ドル。クレジット10,000/月、メンバー50人、アプリ200個。
- 自己ホスト版(Community):無料。自分で用意したサーバーに入れて使う形です。
- ご注意:上の「クレジット」は、Difyが用意したAIを使うときに減るポイントです。自分で契約したChatGPTやClaudeのAPIキーを設定すればクレジットは減りませんが、その場合はAIの利用料を各社に直接支払うことになります。「月59ドルだけで済むと思っていたら、別にAIの請求が来た」という勘違いが起きやすいところですので、覚えておいてください。
2026年11月5日版の情報です。最新の料金は公式サイトでご確認ください。
特徴
Difyは、アメリカ・デラウェア州のLangGenius社が2023年から公開している「AIアプリを作るための工作キット」です。ChatGPTのような対話AIに自社の資料を読み込ませたり、複数の処理を順番に実行させたりする仕組みを、画面上でブロックを並べるだけで作れます。作ったものは、社内向けのチャットボットとして公開したり、自社サイトに埋め込んだり、他のツールから呼び出せるAPIにしたりできます。使うAIモデルはChatGPT、Claude、Gemini、Grokなどから選べて、後から差し替えても作り直す必要がありません。2026年3月には30億円規模の資金調達を発表し、同時に「テンプレートマーケット」も公開されました。他の人が作ったワークフローをそのまま持ってきて使えるので、ゼロから作らなくてよくなった点は大きな変化です。そして2026年8月27日には、会話をするだけでエージェントを作れる新しい仕組みが公開されました。日本では2025年2月に日本法人(株式会社LangGenius)が東京に設立され、リコーが販売パートナーになっているほか、NTTデータなどが参加する「一般社団法人Dify協会」も設立されています。
ヒルトルのレビュー
Difyの一番の強みは、この本の読者の方にとっては何と言っても「管理画面が日本語で使える」ことだと思います。このチャプターでご紹介したn8nは画面がすべて英語ですが、Difyは設定から日本語に切り替えられますし、日本語のテンプレートも用意されています。無料のSandboxプランがずっと使えるので、「まず自社のマニュアルを読ませたチャットボットを1つ作ってみる」という試し方が0円でできる点も、始めやすいところです。一方で、使っている方から挙がっている不満も正直にお伝えしておきます。まず、テスト用の環境と本番の環境が分かれていないので、うっかり本番を触って壊してしまうリスクが常にあります。複数人で同時に編集するのも苦手なので、社内で使うなら「触るのは1人だけ」と決めておいたほうが安全です。それから、URLを知っていれば誰でもアクセスできてしまう基本設計なので、お客様の個人情報のような機密を扱う用途では慎重になったほうが良いでしょう。使い分けとしては、n8nが「すでにあるツール同士をつなぐ配管工事」なのに対して、Difyは「AIそのものを作る工房」です。士業やコンサルタント、教室の運営など、ご自身の知識をAIに載せてお客様に提供したい方には、Difyのほうが向いていると感じます。
開発編 アプリ開発者向けAIツール大全/ノーコード型AIアプリビルダー(Chapter 3)
Dify (ノーコード型AIアプリビルダー)
料金
自分のパソコンやサーバーに入れて使う「コミュニティ版」は完全無料で、主要な機能に制限はありません。運営会社のクラウド版は、無料のSandboxプラン(お試し用のクレジット付き)、月額59ドルのProfessionalプラン、月額159ドルのTeamプランがあります。
2026年11月5日版の情報です。最新の料金は公式サイトでご確認ください。
特徴
Difyは、AIを使ったアプリを画面上の操作で組み立てられる、オープンソースのAIアプリ開発基盤です。チャットボット、資料を読ませて答えさせる仕組み(RAG)、複数の処理をつなげた自動化フローなどを、ブロックを線でつなぐ感覚で作れます。
この章でご紹介してきたほかのツールとの違いは、作ったものを自分の手元に置いておけることです。LovableやBoltは便利ですが、アプリを動かす場所はサービス側にあるため、値上げや終了の影響を避けられません(コードを持ち出して、自分で公開し直すことはできます)。Difyは無料で自分のサーバーに入れられるので、月額もかからず、データも外に出ません。「お客様の資料を読ませるチャットボット」のように、外に出したくない情報を扱う用途では、この差が効いてきます。
GitHubのスター数は15万を超え、この分野では世界最大級です。日本語の情報も豊富で、管理画面も日本語に対応しています。
世間の評判
日本語圏での評価は非常に高く、QiitaやZennには自分のパソコンに入れる手順、VPS(レンタルサーバー)に置く手順、社内向けチャットボットを作った事例まで揃っています。同種のオープンソース(FlowiseやLangflow)との3本比較記事では、「非エンジニアが最初に触るならDify」という結論が定番になっています。理由は画面の完成度で、ほかの2つがプログラムを書ける人向けなのに対し、Difyは操作だけで形にできるからです。
企業での採用事例も増えており、「AIを試したいが、外部サービスに社内データを預けられない」という場面での受け皿になっています。
一方で、注意点が2つあります。1つはライセンスです。Difyは基本的に自由に使えますが、「複数のお客様に貸し出す形(マルチテナント)でサービス化すること」と「画面上のDifyのロゴや著作権表示を消すこと」には、別途許諾が必要とされています。社内利用や、1社向けの受託開発、Difyの画面を使わず裏側の機能だけ使う形なら問題ありません。自分のサービスとして売りたい場合だけ、規約を読んでください。
もう1つは、自分のサーバーに入れる以上、動かし続ける責任は自分にあることです。止まっても誰も直してくれません。「まずクラウド版の無料枠で試し、続けられそうならコミュニティ版を自分のサーバーへ」という順番が、無理のない進め方でしょう。
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このページの内容は、電子書籍(PDF)と同じです。スマホで読みやすい版と、音声解説もあります。
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2026年11月5日版
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