Kimi(キミ)
評価のまとめ
| 本 | カテゴリ・項目 | ★ |
|---|---|---|
| 本編 最新AIツール大全 | チャットボットAI |
★は、筆者ヒルトルの個人的なオススメ度です。 ★の付け方
本編 最新AIツール大全/チャットボットAI(Chapter 2)
Kimi (チャットボットAI)
料金
無料プランあり、有料プランは月額19ドル~
2026年11月5日版の情報です。最新の料金は公式サイトでご確認ください。
特徴
Kimi(キミ)は、中国のAIスタートアップ企業であるMoonshot AI(月之暗面科技有限公司)が開発したAIチャットボットです。北京を拠点とするヤン・ジリン(楊植麟)氏が2023年3月に創業した会社で、同年10月に最初のバージョンを公開しました。Kimiは初代モデルの時点で20万文字もの長文を一度に読み込める「長いコンテキストウィンドウ」が大きな特徴で、2026年4月20日にはKimi K2.6を公開しました。そして2026年7月16日~17日には「Kimi K3」が公開されました。K3は2.8兆パラメータという規模で、誰でも重み(AIの中身にあたるデータ)をダウンロードできる「オープンウェイト」のAIモデルとしては世界最大とされています。100万トークンのコンテキストに対応し、推論(考える力)とコーディングの性能が強化されました。
さらに2026年10月24日には、K3をもとに鍛え直した最新モデル「Kimi K3.1 Pro」が公開され、Kimiのウェブ版とスマホアプリ、仕事用アプリのKimi Work、開発用のKimi Codeで使えるようになりました。Moonshot AIは、もっともらしいウソをつく割合が大きく下がったと説明しています(Moonshot AI自身のテストでの数字です)。誰でもダウンロードできる重みも、予告どおり公開されました(2026年11月5日時点)。Moonshot AI独自のライセンスで、商用利用もできますが、AIモデルそのものをAPIなどでほかの人に提供する事業で、12か月の売上が2,000万ドルを超える会社は、別の契約が必要です。2026年8月25日には、Moonshot AIが日本向けの展開を本格化させることを表明したと報じられており、今後は日本語での情報やサポートも増えていきそうです。
なお2026年9月30日には、OpenAIが「自社のAIが内部で考えた中身を抜き出して、他社のAIの学習に使おうとする組織的な動きを止めた」と公表し、その中心に「Kimiの開発元であるMoonshot AIの関係者」がいたと名指ししています(2026年10月28日のブルームバーグの報道でも、Moonshot AIはこうした指摘に公には答えていないとされています)。
ヒルトルのレビュー
Kimiは、2026年に存在感を急速に高めている中国製AIの1つです。私が特に注目したのは、Cursorのような世界トップクラスのAIコーディングツールが「自社の最新モデル」として打ち出していたComposer 2.0が、実はKimi K2.5の上に構築されていた、というニュースです。それだけ中国製のオープンソースAIモデルの性能が、すでにアメリカ製の有名ツールの土台として採用されるレベルまで来ているということでしょう。そして2026年7月に公開されたKimi K3は、Vals AIというベンチマークの総合順位でClaude Fable 5に次ぐ2位につけ、GPT-5.6 Solを上回りました。利用者の投票で順位が決まるArena(旧LM Arena)でも、2026年10月8日更新のランキングでK3は16位につけています。
無料で重みが配られているモデルがここまで来たのか、というのが正直な感想です。日本の国産AIであるSakana AIも、日本語特化モデル「Namazu」の土台としてKimiのモデルを採用しています。Kimi.comでは無料のAdagioプランから試すことができ、有料プランも月額19ドルから用意されているので、ChatGPTやClaudeのProプランとほぼ同じ価格帯で導入できます。ただ、正直なところを言うと、私のメインの業務であれば、すでに契約しているClaudeやChatGPTやGeminiでほぼ全てをカバーできてしまうので、あえてKimiに追加で課金する理由は今のところ少ないかな、というのが私の印象です。なお、以前は「KimiのAPIは圧倒的に安い」と書いていましたが、K3のAPI料金は入力100万トークンあたり3ドル、出力15ドルと、Claude Sonnet 5(2ドル/10ドル)より高く、Opus 5(5ドル/25ドル)より少し安い、という程度になっています。
「安さ」よりも「オープンなモデルで最高クラスの性能」が今のKimiの売りだと考えたほうが良さそうです。8月25日に日本展開を本格化するという発表もありましたので、日本語のサポートが充実してくれば、選択肢に入ってくる人も増えるかもしれませんね。
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2026年11月5日版