開発編 コラム
ヒルトルのアプリ開発裏話:この本の表紙も、私がAIに作らせました
Chapter 2のコラムで少しだけ触れましたが、改めて種明かしをします。あなたが今読んでいるこの本の表紙、そして各章の扉のイラスト。あれは全部、私がChatGPTの画像生成で作ったものです。
それだけではありません。YouTubeのサムネイル、ブログのアイキャッチ画像、商品のイメージ画像。以前はデザイナーさんに1枚数千円から1万円以上かけてお願いしていたものが、今はほぼゼロ円になりました。
私が使っているのはChatGPTの画像生成です。API版は「GPT Image」という名前で、2026年11月4日に最新の2.6世代が公開されました。ChatGPTの契約に含まれているので、追加のお金はかかりません。
Nano Bananaが出てきたときは本当に驚きましたし、今も人物や写真の加工では強いです。ただ、サムネイルや表紙のような「文字が入るデザイン」では、今のところGPT Imageのほうが見栄えのする絵を出してくれるというのが私の実感で、画像生成の性能比較サイトでも同じ傾向が出ています。
ここからが本題です。うまく作らせるコツをお伝えします。
最初から言葉だけで細かく指示しても、たいてい「なんか違うな」という画像が出てきます。がっかりします。私も何度もそうなりました。
そこで私がやっているのは、参考画像を渡すことです。
たとえばYouTubeのサムネイルなら、「こういう雰囲気にしたい」と思うサムネイルのスクリーンショットを撮って読み込ませ、「これを参考にして作って」とお願いする。これだけで、精度が別物になります。
この本の表紙を作ったときは、もう一段踏み込みました。「日本の書店ランキングで売れている本の表紙を調べて、それを参考にして作って」とお願いしたのです。すると、いかにも今どきの、書店に並んでいそうな表紙が出てきました。
そして、いい感じのものができたら、そのやり取りを保存しておいてください。
毎回ゼロから説明し直すのは時間の無駄です。うまくいったプロンプトをメモに残す、あるいはプロジェクト機能にまとめておく。次からは素材を渡すだけで、同じ品質の画像が出てきます。
(ChatGPTの「Skills」という機能についても補足しておきます。自分でスキルを作って組織内に配る管理機能はBusinessやEnterpriseなどの法人向けプラン限定ですが、プラグインに同梱されたスキルを使うことは、Plusなどの個人プランでもできます。ChatGPT Work(Free・Goを除く有料プランで使えます)の中でも動きます。さらにCodexのスキルはこれとは別の仕組みで、SKILL.mdというファイルを置くだけで有効になり、こちらは全プランで使えます。SKILL.mdのしくみは、Chapter 16のコラム「Agent Skills」で説明しています。)
もうひとつ。ChatGPTには「どれくらい考えてから答えるか」を選ぶ設定があります。じっくり考えさせる設定にしたほうが、画像の完成度も上がりやすいです。
デザイン費が丸ごと浮く。これは、あなたのビジネスの利益率に直接効いてきます。